テレワークになったので京都で物件探しを始め、やっと家が決まった話
あらすじ
職場がリモートワークを恒久化したので、京都へ移住しようとしている僕。
良い物件があったので申し込んだら「東京人には貸せません」って断られたよ。
京都の洗礼を受けて、僕の物件探しは振り出しに戻ったよ。
最初から読む(1話)→
bubuzuke-mogmog.hatenablog.com
京都の洗礼はこちら(5話)→
bubuzuke-mogmog.hatenablog.com
物件が決まらない
引き続き、ひたすら物件探しをする僕。
不動産屋をめぐり、SUUMOやアットホームとにらめっこを続ける。
「狭い、駅から遠い、水回りが古い・・・」
なかなか良い条件の物件が見つからない中、1つ悪くなさそうな物件があったので、話を聞きに行ってみたのだけれど、
不動産屋さん「家賃のほかに駐車場費用が必要です」
僕「やめときます(即答)」
駐車場代として強制的に+1.5万円かかると言われ、丁重にお断りした。
(選択の余地なく強制なのであれば、それは家賃の中に入れておいて欲しい。)
こちらが高望みなのかもしれないけど、長く住む家だし妥協はしたくない。
これは長引きそうだ・・・。
ノーマークの町屋風一軒家
長期化する物件探しに焦れてきた頃、前から認識だけはしていた町屋風一戸建てが改めて候補に挙がった。
間取りは悪くないし立地も最高なんだけど、2年の定期借家(2年後には出ていかないといけない)なので除外していた物件である。
部屋探しのあまりの難航っぷりに、
「もはや2年でも良いのでは?」
という思いがよぎり始めた僕らは、とりあえず見るだけということで、内見を申し込んだのだった。
内見の結果は上々
実物を見てみると、予想より良かった。
築100年を超えてる家なんだけど、中身は5年前に改修リフォーム済みでとてもキレイだ。
他にも、間取り図だけ見て「なんか狭そうだなー」と思ってた部屋が想像以上に広くて使いやすそうだったり、天窓がついてて明るかったり、ビルトイン食洗機がついてきたり、収納が多くて使いやすそうだったり。
図面だけ睨めていても分からない、隠れた良スペック物件である。
これは良いのではないか!?
と思ったのもつかの間・・・、この物件にも落とし穴があった。
なんと、家具がついてくるのだ。(いらない)
このおばあちゃんちの内装みたいなソファとか、変なデザインのテーブルとか、年式の古い家電とか、そういうのが付属してくるらしい。
大家さんからすると「揃ってて便利でしょ?」っていう心遣いなのかもしれないけど、このクラスの大きさの家に引っ越そうとしてる人って、家具も家電も普通に持ってると思うんだよなぁ。
つまりどう考えても、邪魔でしかない。
同居人ちゃん「家具をどうにかしてくれなきゃ住みたくないよね」
僕もまったくの同感である。
これは・・・交渉が必要だな。
オーナーと直接対面
話が前後するが、先ほどの内見には、オーナーさんが直接参加していた。不動産屋さん(仲介業者)だけだと思って内見に行ったら、突然のオーナーさんとの直接対峙が待っていたのである。
内心ビビりつつ話をしてみたところ、とても穏やかなお金持ちのマダムって感じで良さそうな人だった。
たぶん借り手がヤバそうなヤツじゃないか、オーナーさん直々に見に来たんだと思う。
この家は、設計からオーナーさんが手掛けて内装リフォームしたらしく、とにかくすべてに思い入れ()が強くて、自ら説明したくて仕方ないって感じで僕らの後をひたすらくっついて来られた。ドラクエのパーティーみたいだ。
(話を聞いてると、井戸を埋めたり、現代の耐震基準に合わせて梁を増やしたり、町屋特有の急階段をなだらかにしたり、確かにリフォームってレベルじゃないぐらい手がかけられていた。)
本当はいろいろ自由に計測とかしたいし、厳しめの質問とかも不動産屋さんにしたかったけど、こうベタ付きされては落ち着いて内見ができない。
とはいえ、せっかくオーナーさんと直接話せる機会だ。
前の物件でオーナーに断られたトラウマがある僕は、この場で確認しておきたい事を切り出してみた。
僕「あの・・・僕、東京からの移住なんですけど大丈夫ですか?」
オーナーさん「あ、リモートワークってやつですね!前の住民さんもリモートワークでしたよ。」
お、話が早そうだぞ?
オーナーさん「フランスからいらっしゃった人でねぇ」
フランスwww
前の物件のオーナーさんはリモートワークが理解できない頭の堅い人だったけど、こっちはこっちでスケールがでかすぎて笑う。
オーナーさんと世間話をいくつか交わし、最後には「あなたならちゃんと住んでくれそう」的なことを言われた。おそらくオーナー審査は合格ってことだな。
人当たりの良さにはちょっと自信のある僕なのだ。
僕が東京人であることを理由に断られることもなさそうだし、あとは家具問題さえ解決できれば100点だ。
家具付きの理由
ドラクエオーナーさんの説明を総合すると、この物件はもともと自分の親を住ませるために家を買ってリフォームして、家具やらなんやらを揃えていたものらしい。
洗濯機や冷蔵庫、ソファにベッド、変なデザインのテーブルまで「そのまま住める」レベルで全部あるのはそのためだ。
しかし、もろもろの準備をしてるうちに、親がお亡くなりになってしまったらしい。住む人がいなくなったけれど、まだ一式新しいし使えるし・・・ってことで、処分するのも忍びなくてそのまま賃貸に出してるのだとか。
オーナーさん「この家は私の物置ではないって分かってはいるんですけど・・・うちにも置くスペースがなくて、思い入れのある家具も多いので、使っていただければ・・・」
僕「なるほど、この机とか良さそうですもんね(全力のお世辞)」
?オーナーさん「それは100万円くらいのものなんです。お好きに使ってください。」
僕(絶句)
オーナーさん「もし邪魔だったら、すみませんがどこかの収納スペースに押し込んどいてもらえれば良いので・・・」
ブルジョワすぎてついていけず、思わず絶句してしまった。
しかしどんなに良い物であっても、洗濯機とか冷蔵庫とか変なデザインのテーブルとか、僕らにとってはやはり邪魔でしかないのである。
特に洗濯機については、最新最強のやつ(↓)を買ったばかりだ。
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僕「すでに洗濯機とか冷蔵庫は持ってるので、できれば自分たちのを使いたいんですが・・・」
オーナーさん「うーん、ではもし契約していただけるのであれば、冷蔵庫と洗濯機だけでよければ処分を検討します」
ということで、渋々ではあるが冷蔵庫と洗濯機だけは破棄してもらえることになった。
まぁまぁの譲歩ラインであろう。
100万円のテーブルはどこかの収納の奥にでも放り込んでおくことにしようw
2年縛りについて
もう一つの懸念点が、この物件が2年縛りの定期借家であるということである。
2年縛りだとすると、1年くらい住んだらもうすぐに次の物件さがしを始めないとって感じになってしまうので、ちょっと忙しい。
しかしこの心配は、オーナーさんからの言葉によって杞憂であることが判明した。
オーナーさん「ちゃんと住んでいただけるなら、2年後に更新します。更新料も要りません」
あれ?話が違うじゃないか?
どうやら、自分の思い入れのあるこの部屋に住む人はオーナーさん自らがちゃんと納得して決めたいらしく、それゆえの定期借家契約なのだとか。
「ちゃんと住んでくれる人には喜んでお貸しします(ちゃんと住んでくれないなら2年で追い出すけど)」ということらしい。
確かに、この部屋すごく条件が良いから、悪い人とかに貸したら勝手に民泊とか始めそうだもんな。わからんでもない。
町内会
この町も、町内会活動はやっぱりあるらしい。
オーナーさんの方から直接「入ってくれ」とお願いがあった。
一応、繰り返し「強制ではないので~」って言われはしたけど。
※要するに強制らしい。京都に慣れてきた僕である。それくらいはわかるようになったのだ。
前の物件に申し込んだ時点で、すでに町内会の覚悟は完了してるので無問題だ。
詳しく内情を聞いてみると、そんなに活動が大変であるという事もないらしい。
年に1回くらいの掃除と、同じく年に1回くらいの食事会。あとは回覧板を回したりするくらいだとか。
それくらいなら大丈夫そうだ。良かった。
ただ1点だけ、
引っ越した後に、周辺の家の人に挨拶周りをすることを強くお勧めされた。
大家さんも純粋な京都人ではないので、この家を買ったときに
「挨拶まわりとかぜんぜん気にしなくて良いです」
っていう京都人の言葉を信用してあいさつ回りしなかったら、ご近所中から怒られるという痛い目をみたことがあるらしい。
もー。そういうところやぞ京都!!
(ちなみにあいさつ回りをしたらしたでいろいろ言われたらしいwそういうとこやぞ京都!!)
僕「あいさつ回りって、どのくらいの範囲に行けば良いんでしょうか?」
オーナーさん「2軒隣の○○さんが昔から住んでる人で、80歳くらいのおばあさんでねぇ。その隣の△△さんも昔から住んでらして、そっちも80代くらいでね、この2件は挨拶しといたほうが良いです」
僕「なるほどー」
オーナーさん「それと、むこうの××さんが町内まとめてる人だから、ここにも行っておいた方が」
という感じで、スラスラと周辺住民の情報が出てくる出てくる。
オーナーさんめっちゃ詳しいな。よっぽど過去に痛い目みたんだろうなw
そして、ジジババの上下関係把握が面倒くさすぎるwそういうとこやぞ京都!!!
新居の賃貸を申し込んだ
内見後、ランチをしながら同居人ちゃんと相談。
「悪くなかったねー」
「図面で見てた想像よりでかかった」
「大家さんも言ってたけど、和室は京間仕様だから同じ8畳でも普通のマンションの8畳の1.3~1.4倍くらいの広さがあるらしいね」
「間取りも良いよね。2人それぞれの部屋がしっかり確保できるし」
「家具が邪魔だけどまぁ収納に押し込んどいたらいいし」
「よし!申し込むか!!」
10分くらいで決断して、その足で不動産屋に再訪して申込書を書いてきた。
内見から1時間後のことである。
思い切りの良さと行動力にはちょっとだけ自信がある僕たちなのだ。
いま住んでる物件の解約
同居人ちゃんが今住んでいる物件の賃貸契約を確認すると、「2か月前退去告知必須、退去時日割り計算がない」らしい。
つまり、2カ月前の月末までに「退去したいです」という旨を伝える必要がある。
そして今日は5月30日、月末ギリギリである。
ソッコーで管理会社に電話で確認してみたところ、5月31日までに退去告知をすれば7月末までの家賃ですむが、6月1日に申し出たら8月末までの家賃が発生してしまうという。
同居人ちゃん「クソ契約すぎる・・・」
契約のときに説明を受けているはずなのに、この言い様であるw
同居人ちゃん「明日まで(5月中)に解約しなきゃだけど、新しい物件まだ正式に借りれるか決まってないけど大丈夫だと思う?」
僕「あの様子なら今回は大家さんから断られることも無いと思うし大丈夫なのでは」
「よし、解約するか!!」
10分くらいで決断して、その足で解約申込書を提出してきた。
新居の内見から3時間後のことである。
思い切りの良さと行動力にはちょっとだけ自信がある僕たちなのだ。
これでもし家が借りられなければ、同居人ちゃんは2か月後には住むところがなくなってしまう。
いよいよ後に引けなくなってきたぞ!
つづく
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